松本コウイチの徒然日記

蚕チャレンジ 『準備編』

 
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千葉県松戸市在住のオッサン。 "オイルショックの年に生まれた"と言われ続けて育ってきた。 食べるの大好き、作るのも好き。 DIY系も頑張っています。最近はレザークラフトも始めたけど…(^^;。

近所の自治会の管理人さんから、蚕をもらって来たのでナマズ釣りに使おうと思います( ^o^)ノ。

最近、ダイソーで虫網を買った息子。
小学生らしく、虫に興味が湧いてきたようで、時間を見つけては虫網を持って、近所の公園に親の手を引いて通っています。
先日、トカゲを捕まえてカミさんのところに持って行ったら、天地がひっくり返ったような悲鳴を上げて逃げ回る様が面白くて、私も息子と一緒に何か捕まえて、またカミさんの腰を抜かしてやろうと画策したりしなかったり(^^;。

そんなわけで、この日も息子と一緒に公園に出かけて、虫を捕まえようと頑張っていたところ、公園の隣の自治会の公民館を管理してくれている、マリアさんに声を掛けられました。
なんでも、蚕がいるから見に来ないか、とのこと。

私は今は千葉県在住ですが、本家は長野。
そこでは私が幼少の頃までは、蚕を飼っていました。
俗に言う養蚕というヤツで、糸を紡ぐところまではやっていなかったようで、繭を売っていたようです。
今から40年くらい前まででしょうか?

蚕を育てるのはなかなか大変で、24時間電気を点けっぱなしの部屋で、大量の桑の葉を枝ごとくべて蚕に食べさせていました。
その、蚕が桑の葉をはむ音、葉が擦れて鳴る音が、海のさざ波のように聞こえるんですよね。

近所に繭を煮ている家もあって、独特の臭いがしていたのが、脳裏にあります。

そんな記憶もあって、ワクワクしながら蚕を見せてもらったら、紙巻きタバコの半分くらいの可愛い蚕で、私の記憶にある蚕より大分小さいです。
また、繭は白に黄色にと、なかなかカラフル。
私が知っているのは白の繭でした。

一緒にいた中学生の女の子が詳しくて、教えてくれたのですが、いろいろな種類もあるようで、またサナギの大きさで雄と雌も分かるのだとか。

馬のような顔をした蚕が可愛くて、1頭指先に歩かせてみましたが、毛虫や芋虫だとちょっと生理的に身持ち悪く思ってしまうところがありますが、蚕だと妙に可愛く思えてしまうのは、やはりDNAに刻み込まれたモノがあるのでしょうか。

自治会では、蚕の繭から糸を紡ぐことはせず、繭をナイフで切り開いて、サナギを取り出したら繭は繭でなにかの工作に使いたいのだとか。

そして、その取り出した蚕のサナギ。
手に取ってみると、ウニウニ動くのですが、息子もこれには喜んで、普段虫を触るのに腰が引けているのですが、積極的に触って喜んでいました。

このサナギ、養蚕の盛んな地域では、サナギはサナギで需要があって、魚釣りの餌にしたり飼料にしたり、蚕の糞も緑の着色料として使ったりします。
静岡県の浜名湖では、この蚕のサナギを使って養鰻を行っていた、と言うこともあったそうです。

そんなこんなで、このサナギでナマズを釣ってみたいなぁ…と言うことを言ったら、マリアさんが沢山あった蚕を全部まとめて、手渡してくれました(^^;。



と言うわけで、急遽決定、蚕チャレンジ、ナマズを釣ってみよう計画の始動です( ^o^)ノ。

とりあえず持ち帰って、すぐにナマズ釣りに行けるわけではないので、翌日、茹でて冷凍保存しようかと考えましたが、ちょっと忙しくて、さらに翌日になってしまいました。

夜勤明けで帰宅して、サナギを茹でようと箱を空けてみたら、なんと1頭、成虫になっていました(^^;。

真っ白な身体にふさふさの触角。
妙に可愛いんです…。

流石にこれは殺すことが出来ず、庭に放してあげましたが、蚕は口も無く、羽化したら、後は卵を産んで死ぬだけです。
放したところでどうにかなるわけでは無いのですが、自己満足ですね…。

お湯を沸かして蚕のサナギを投入するのですが、ちょっと躊躇ってしまいました。
折角育ててきた蚕を、殺してしまうことへの後ろめたさでしょうか。
一生懸命、もらった桑を食べて、折角サナギになったのに…。
でも、だからと言って羽化させても、そんなに卵も要りませんし、すぐに死んでしまいます。

せめて、何かの役に立ててあげるのが蚕への成仏でしょうし、蚊やハエやゴキブリ、普段の食卓に載る豚や牛や鶏も、命を奪っての結果です。
蚕にだけ慈悲を求めるのは辻褄が合いません。

それでも、自らの手で殺生を行うことへの後ろめたさというのは、日本人の根底に流れる仏教観からでしょうか。

疾く両手を合わせてから、沸騰するお湯の中へ、サナギを投入しました。

せめて、苦しまずに成仏出来ますように、と思いながら茹でていきます。

茹でるのは、純粋にサナギを殺すためですが、殺すだけなら冷凍でもOKです。
茹でるのは、サナギの中身のタンパク質を固まらせ、釣り餌として使いやすくする意味合いもあります。

そして、茹でるのは数分。
あまり茹で過ぎて、殻が崩れて中身が飛び出してきても困ります。
小さな気泡がサナギから出始めたら、すぐに湯から取り出して、そのまま水分を飛ばして軽く乾かします。

冷めると、水分が程よく飛んだのか、茹でる前と比べて、羽の部分がぺったんこになっていました。

そして、脳裏に蘇る、繭を煮ているときの臭い…。

そうそう、このピーナッツを煮るような臭い…。
懐かしいやらなんやら…(^^;。

とりあえず、実際に釣りに行くときまで、冷凍して保存しておくことにしました。

さて…実際にナマズは釣れるでしょうか?
それは、また次の機会に報告しようと思います…( ^o^)ノ。

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千葉県松戸市在住のオッサン。 "オイルショックの年に生まれた"と言われ続けて育ってきた。 食べるの大好き、作るのも好き。 DIY系も頑張っています。最近はレザークラフトも始めたけど…(^^;。

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