松本コウイチの徒然日記

保護猫が幸せになる話。

 
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千葉県松戸市在住のオッサン。 "オイルショックの年に生まれた"と言われ続けて育ってきた。 食べるの大好き、作るのも好き。 DIY系も頑張っています。最近はレザークラフトも始めたけど…(^^;。

保護猫が幸せになってくれる、そんなお話です。

ちょっと、相手もあることであり、特定を避けるためにも少し時間を空けて、今書いていますが、先だって、子猫を保護しました。

正確には妹夫婦が保護したのですが。

妹夫婦の家の近くに、番(つがい)の猫がいて、その間に子猫が生まれたそうです。
1匹しかいなかったそうなのですが、猫が1匹しか産まないということはなかなか無いと思うので、おそらくは、他のに生まれた兄弟猫たちは、残念ながら死んでしまったのでしょう。

そんな中、妹から話を聞いて、うちで飼ってもらえないか、と話が来ていました。
しかし、その後何の音沙汰もなかったので、どうしたのか、聞いてみたところ、別段進展はなく、放置状態でした。

我が家は、カミさんを除く家人がかなりの猫好きで、もし、機会があれば猫は飼い続けていたかったんです。
前に飼っていた猫が腫瘍のせいで死んでしまい、そのままずっと猫がいない状況だったのですが、保護活動家の方から、別々に2匹の猫を引き取って、今は2匹の猫を飼っています。

2匹、というのは、我が家にはジンクスがあって、猫を3匹以上飼うと、誰か1匹が、いなくなってしまうんです。
所詮はジンクスなのですが、長く猫を飼っていて、毎回3匹以上以上飼うとなると、必ず1匹が行方不明になってしまいます。

大事にしてた猫がいなくなってしまうというのは、とても辛いもので、外で寒い思いをしているんじゃないか、ご飯がなくてひもじい思いをしているんじゃないか、いじめられているんじゃないか、寂しくて泣いているんじゃないか、いつもは暖かい布団で寝ていたのに、今はどこでどうしているのか…想像するだけで胸が潰れそうな思いをします。

そんなことがあって、我が家ではどうしても3匹以上の猫を飼うのに勇気が持てないんです。

そんなわけで、今現時点で我が家には猫が2匹いて、さらにもう1匹引き取るのであれば、それ相応の覚悟や準備が必要です。

なので、妹から話があったときは、私自身は前向きに考えていましたが、まずは時間もかかることなので、とりあえずは今、子猫はどうしているのか、等の状況を確認したかったんです。

 


しかし、何をどう勘違いしたか、妹夫婦は、私から子猫の近況を尋ねる連絡があったその日のうちに、子猫を保護してしまいました。
私のところに電話がかかってきて、一瞬頭が真っ白になりました。

いろいろ考えましたが、どう考えても現時点では引き取りが出来ないので、元の場所に返すよう、妹夫婦には伝えて、さて、どうしようか思案を巡らせていました。

しかし、その日の夜になって、再度妹夫婦から電話があって、今から連れて行って良いか、と。
話を聞くと、保護した子猫を解放していなくて、未だに保護したままなのだとか。

何をしているんだ…と思ったのですが、とりあえず、なし崩しを図って、我が家に連れてきてしまえ、と言うことになりました。

 


しかし、結論から言うと、やはり我が家では引き受けることが出来ませんでした。

でも、実際問題として、子猫は今、ここにいます。

完全に詰まってしまい、以前、子猫を引き取らせて頂いた、信頼の置ける保護活動家の方に連絡を取ったところ、なんと翌日は子猫を引き取りに来てくれました。

あまりのスピード感に何の準備もすることが出来ず、せめて、当面の餌代として、少ない金額ですが包んで、子猫と一緒に渡してもらいました(私は仕事のため、いませんでした)。

 

その後、保護活動家の方の手に移った子猫。

妹夫婦がとりあえず付けた名前ではなく、保護活動家の方が当面の名前を付けてくれて、折に触れて、状況を知らせてくれるようになりました。

そして、先日、新しい飼い主さんのところにもらわれていったそうです。

保護活動家の方が、いろいろと骨を折ってくれて、子猫を大事にしてくると確信出来る方に譲って頂けたそうなのですが、子猫も、これで幸せに暮らせることと思うと、ちょっとホッとしつつ、少し寂しいような気もします。

個人的な心境を言わせてもらえれば、子猫には、母親と父親が揃っていました。
人間の目から見れば、野良猫の生活は大変不幸なものなのかも知れませんが、まだこの世に生を受けて間もない子猫にとっては、父母の庇護の元に暮らしているのは、きっと温かくて幸せなことだったと思います。

それを、人間の勝手なエゴで保護という名の下に捕まえて、さっきまで愛してくれる親と一緒に戯れていたのに、突然引き離されて、いきなり全然知らないところに連れてこられたわけです。
これ以上の不幸は無いと思います。

なので、子猫には、父母の元にいたことを忘れるくらい幸せになってほしいですし、実際、野良猫は、時間とともに順応していくことを知っています。

 


さらに言うと、大切な子猫を奪われた親猫のことを考えると、私も小さい子供がいる手前、胸が潰れそうな思いになります。
さっきまで自分のそばにいた大切な子供が、一瞬にして奪われてしまったんです。
その悲しみたるや、想像も出来ません。

でも、やっぱり野良猫は、そう言う悲しみや衝撃も、時間とともに順応していきます。
そのことは知っています。

それでもやはり、可哀想になってしまいます。

動物の保護というのは、とても責任のあることだと思います。
引き渡してしまえば、あとは保護活動家の方が勝手にやってくれる、と言うのも当たり前のことだと思います。
実際、動物はあくまでも動物であって、人間ではありません。物以上の価値というのは当事者どうしてはいくらでも計ることが出来ますが、法律上は物でしかありません。

そんな物に対して、精神的に捕らわれてしまい、また責任を感じてしまうのは、どういうことなんでしょうか。
人によっての情緒や思い、鼎の軽重を問うことは出来ないのでしょうが、私としては、とても重要なことだと思います。

今回、子猫を1匹保護し、さらには今後、親猫のことも考えなければいけません。

なんで?、と言われればそれまでなのですが、猫を抱いたときの暖かさ、毛の柔らかさ、鳴き声、ツメや歯による痛み、飼い続けることによって生じる金銭的負担、または排泄物の処理などの世話。
それら全部を含めて、一緒に暮らすのであれば、家族としてかけがえのない存在なんです。

妹夫婦にも、今一度、思ってほしいです。
理解は出来ないと思います。実際に、猫を飼ってみないと理解は絶対に出来ないのですから。
でも、せめて、知って欲しいと思います。

自分たちの識らない関係というものがあるんだ。
それには責任が伴うんだ。
残酷であり、冷厳でもあり、それの上で無償の愛があるんです。

私は50歳を超えましたが、未だに思い知らさせることが、たくさんあります。
今はただ、幸せになってほしい、と思うだけなのですが。

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